上弦

 

 

親が子を 子が親を殺すなんて

信じられないってのは

それを守ってくれる、そうしないように守ってくれるリミットが

他より深くかかっている関係であるのにも関わらず

それを超えてしまう程の

理由があったという 異常さ。

 

 

 

もし目の前に大切な人を殺めた人が

現れたとしたら

その人との関係性が他人だとした場合

そのリミットは限りなく浅いものになるはず

 

衝動的に見えるその殺意も

瞬間的に上限を超えているはず。

 

 

 

 

例外はあるとしても

自分との関係性が深ければ深いほど

そのリミットの上限は上がると思う

 

ただ

深ければ深いほど

裏切られた時の衝撃は大きいのが普通

それが殺意に変わるかは別として

深ければ深いほど爆発的な威力を誇るのもまた事実。

 

他人との関係

火薬と導火線を紡ぎ合うような

 

 

 

 

 

 

 

血の涙という言葉があるが

涙は涙腺の毛細血管の血液から

血球を除いた 液体だという

涙は血

 

 

人をナイフで傷つけるのも

人を言葉で傷つけるのも

 

同じじゃないか

 

 

泣かせたら傷害じゃないか

 

血液が足りなくなって

脳に酸素が回らなくなって

冷静な判断が出来なくなって

苦しむじゃないか

 

 

それが言葉で人を殺す

犯罪の方法じゃないのか